おうさまの金曜日
281
viernes
ううん、アナタの妾にはなれない。
私には大切な人がいるから…私の帰りを待ってる。
シグマさんにも居るでしょ?アナタの帰りを待ってる大切な人が…
282
2人は黙って見つめ合う…言葉にはしない想いを確かめ合うように
283
viernes
…さようなら
284
最後に一言だけ別れを告げると、ビアルネスは空洞に消えた…
シグマはしばらくその場から離れなかった
285
ビー
キャァァァ…やっぱり怖いかも…おじさま、助けて…
286
◆現世◆
ドッパァーーン!
豪快に水しぶきを上げて着水する。
全身が脱力していてすぐには立ち上がれず、水中に漂っていると腕が伸びてきて引き上げられた。
287
おじさま
ビー、何モタモタしてるんだ。…ん?
288
ビー
ぷはぁ…お、おじさま?
289
そこには呆れ顔をしたティオがいた。
ビアルネスは徐々に記憶がまとまってくる…
(戻って来れたんだ!!)
290
ビー
おじさま!おじさま!おじさま!
うわぁぁぁ〜ん、会いたかった〜怖かったの〜
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