~初恋~
第54章 わかったこと
土曜日の夜
いつもどうり心太くんの家にきていた
『心太くん…ごめんね…』
那奈は謝った
「えっ…あぁ…そっかぁ…」
「うん。いいんだ…
いや、本当は嫌だけど…
あぁ~那奈を俺が幸せにしたかったなぁ~
悪いけど俺見送りには行けないからな」苦笑。
えっ…
やだ…心太くん勘違いしてる…?
『心太くん…違うの!』
「いや…気にしなくていいから…
けどごめんな…優しくできそうにないし
車出すから送るわ」
心太くんは車の鍵を手に取って上着を羽織った
違う!
違うの!!!
どうしよう…どうやったら伝わってくれるの…??
ギュッ
那奈は心太くんに後ろから抱きついた
「那奈…」
『那奈は心太くんがすき!心太くんがだいすきなの…!』
「えっ…?」
心太くんは向き直って那奈の目を見て
「本当か…?」
そう言った
コクン
那奈が頷くと
心太くんは那奈を力強く抱きしめてくれた
「あぁ~!!もう!そういうことは先に言えよ!!謝るから俺…俺…」
見上げると心太くんの目には涙がたまってた