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短編集

第7章 『飛行願望』

ああ、そうさ。

カプセルの薬はそんな問題を解決する。

飲んだ人間は自由に空を飛ぶことができるんだ。

もう、思いのままに。

障害を取り除くことができないなら、人間の方が、障害と感じないようにすればいい。

精神的に、体質的に、DNA的に、原子的に…。

そう。

それで開発されたのが、この薬さ。

鳥人間なんかを想像してもらっちゃ、困るよ?

根本的に違うんだ。

揚力なんて考えなくていいんだよ。

垂直離陸も思いのままさ。
もちろん回転翼なんて必要ない。

前置きが長くなったけど、つまり僕はこれから自由に空を飛ぶ。

付き合ってくれるかい?

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