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僕のこたえ

第22章 寂しさの落とし穴

「愛海!」


僕の声に皆足が止まった。


「愛海、帰ろう」


愛海は睨みつけるように振り向いた。


「僕と一緒に帰ろう」


僕がもう一度言うと、愛海は僕に近づいた。


その時、僅かに酒の匂いがした。


「嫌よ、私は今から楽しむんだから」


僕は愛海の腕を掴んだ。


「ダメだ、僕と帰ろう」


すると髭の男が僕の肩を力強く掴んだ。


「おい、愛海嫌がってんだろう。オレらとせっかく来てんだから、ボクは引っ込んでろよ」


コイツの息も酒臭い。


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