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僕のこたえ

第38章 桜の記憶

少し恥じらいながら俯き、小さく「ありがとう」と言った。


その俯く姿で完全にあの時の幼い彼女と合致した。


「随分…いや、凄くキレイになってたから…直ぐに思い出せなかった。

でも間違いなくあの時の君だ」


彼女の真っ白い肌は耳たぶまで赤くなって照れていた。


僕まで照れくさくなって体が火照った。


何とかしなくては…


「良ければ、構内を案内しようか?」


「はいっ!」


彼女は顔を上げ嬉しそうな笑顔を見せた。


その笑顔は天使のようでまたドキッとした。


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