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……どうしてこうなった?

第5章 陸奥佳奈美のプライド

「もしかして優花って彼氏いんのか?」

「は!? そ、そんなのいませんっ」

「じゃあいいじゃん」

「はぁ!? そういう問題!?」

「好きな男がいるとか?」

「っっ!」


芹沢の発言に優花は顔を真っ赤に染めて言葉を詰まらせる。


「なるほど。好きな男はいるのか」

「い、いいでしょっ! そんなことっ! いようがいまいがあなたには関係ありませんっ!」

「うん。かんけーねぇな。どのみち俺の彼女役はしろよ」

「はぁ……なんで芹沢先輩ってそんなに自己中なんですか……?」

「好きな男なんかよりもっと俺を好きにさせてやるからさ」

芹沢はいきなり優花の顎を指でくいっと持ち上げ、顔を近づけて笑った。

「うわっ離れて下さいっ!!……サイテー……無理無理。絶対なりませんから」

心拍数の跳ね上がりを隠し、優花は偽彼氏の手を叩き落とす。

「……さすがに今のは私もちょっと引きましたよ、先輩」

友美も引きつった笑みを浮かべていた。

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