美人妻は性欲旺盛っ!
第10章 元カレ
だって…不安なの
ゆきくんの首に抱きついて
ぎゅっとしがみつく
吐息が髪にかかって
ドキドキと心臓が早鐘を打つ
私の抱き心地に安心して
ゆきくんは静かに寝入ってしまった
耳を押し当てると
安らかな鼓動が聞こえる
私だけがドキドキしている
恋愛は綺麗なだけじゃない
人を不安にさせる
弱くする
欲張りにする
好きなだけ分だけ
跳ね返る不安は大きい
私を見てくれない
それだけで不安になる
もうそんなに
好きじゃないのかも?
そんなコトまで考えてしまう
寂しいよ…
抱いてほしいよ…
不安を打ち消してほしい…
好きだから求めてほしいのに…
求めてもらえなくなると
途端に不安になる
ゆきくん…