美人妻は性欲旺盛っ!
第19章 Hな夫婦の夜
「なにしてんだよ」
ゆきくんがなじる
私は無言で首を振った
「余計な真似してんなよ
せっかく食べれる所まできてたのに台なしじゃねぇか」
私はもう一度無言で首を振った
「浮気しちゃ…やだ…」
「聞こえなかった」
「浮気…しないで…ください」
ぐいっと引き寄せられ
ゆきくんの膝に乗っかって目の高さが合わさる
「なに?妬いてんの?」
「うん…」
「俺の目を見て言えよ」
キスするくらい近くて
どくんと私の心臓が跳ね上がった
とくん…とくん…
「妬いて…ます…
私以外見ちゃ…いや…」
恥ずかしい…こんな距離でやきもち…言わされて…
でもゆきくんがじっと
優しそうに私を見てくれる
背中に小さいぞくぞくが走る
愛されてる喜び
大好きな人の目に、自分しか映ってない幸福感
見つめ合ってるだけなのに
静かで、真っ白で、穏やかで
ずっと続いてほしい感覚
胸がとくとく言うたび
アソコがゆきくんを迎えたがってもどかしくなる
「私のもの…だもん
ゆきくんは誰にもあげない」
きゅっと首に抱きついて
ゆきくんと呼吸がひとつになる
「…浮気なんてすんなよ」
珍しかった
ゆきくんが…私に甘えてる
「…妬いてるよ、俺も
俺だけを見ていろよ
そしたら…愛してやるから
お前を、いつまでも、愛してやるよ」
ゆきくんは強いし完璧で
ライオンみたいな上位の雄だから
弱った所をあまり見せない
大抵の窮地やピンチなどは
簡単に切り抜けるし
そんなんじゃびくともしないくらい
メンタルだって強い
弱さを
見せてくれないわけじゃない
私には見せてくれる
でも、もっと見たかった
弱ったゆきくんを
もっともっと見たくて
甘えてほしくて
寄りかかってほしくて
みっともなくていいから
私に縋りついてほしくて…
私はたぶん…
それだけのために…