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喘ぎ声レッスン*SS追加中*

第12章 赤い跡

「ねぇ――」

優はあたしの首を見つめる。


ん?どうしたんだろう…

「えっ何?」

何でそんなに怖い顔をしているんだろう。キョトン、と優を見ていると冷静な顔で前に進んでいく。

…なんか今、怖かった。



ビルの最上階ボタンを押し、エレベーターがつくのを待つ。

…この沈黙がキツイ。


今日の優はいつもとは違う。何だか怖いのだ。…怒っている?でも何に怒っているのか分からない。




「優、お前どうした・・・っ、」


優に良く似た男の人が、すぐにお父さんだと分かった。笑顔がとても綺麗だ。

優を見ていた目で、今度はあたしを見る。

・・・驚いているというより、睨まれる。


「大切な話があって来ました」


真剣な顔で言う優に、お父さんはじっと見つめて口を開いた。



「・・・先に言おう。俺の答えはNOだ」


予知したように、静かに答える。


数秒間の沈黙が襲った。

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