無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「キスしていい？」


なんて、わざわざ聞いてくる優。
やっぱり悪魔みたいな笑顔。


「…なんでわざわざ聞くのさ？」


だから必殺質問返しをしてやった。絶対あたしが頷いても『え、何て言った？』とか言って誤魔化す気なんだ。

この笑顔はきっとそうだ。だからワザと的を外した答えを返すあたし。




「…――――ああ、もう」


優は半ば呆れたように、
あたしの顎を掴んだ。



「キミに惹かれる自分が悔しいよ。
俺が惚れさせる位でいたいのにね？」



あたしも優に惹かれてるんだよ？
一つ一つの仕草さえ、愛しい位にね。


「・・・んっ」


全てを包むようなキスは、あたしをどこまでも熱っぽくさせるんだ。その仕草も、全部がずるい。