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喘ぎ声レッスン*SS追加中*

第29章 全ての誤解



あたしは声になってない『音』でお父さんの名前を呼んだ。


涙のせいで上手く
視界が見えない。


お父さんは…
笑顔で眠りについていた。

安らかな、永遠の眠り。


それはあたしに、『人の死』を考えさせられるものだった。




『人の死』って
簡単には表せない。


心臓が痛いとか、
心が痛いとか、
もうよく分からないんだ。


感情が言葉に表せないのって何だか怖いと思った。


色んな感情が言葉になる前に次々と出てくる。


それが上手く言葉にならない。出てくるのは涙だけなのだ。

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