あなたが消えない
第15章 初出勤日の夜
「…奥さんが、やっぱりいいんだね」
言いたくない嫉妬の言葉。
それを言って、余計に嫉妬する私。
「何だよ、翼も嫉妬?」
私は、頷いた。
「愛してるのは、おまえだけ」
「そう言えば私が素直に、戻ると思ってるの?」
翔は困った顔をした。
「抱いてくれないの?」
翔は、しばらく黙った。
こうやって、いつもあなたから私を困らせていたんだよ?
有無も、言わさず。
強引に。
「……」
やっぱり、何かが違う。
「…なんてね、嘘。翔、私明日も頑張るから。おやすみなさい」
不意討ちで翔の口唇にキスをして、笑顔を向けて、私はさっさと裸足で階段を上がって行った。
翔の中で、また何かが変わっても。
私の気持ちは真っ直ぐ、翔へと向いているから。
だって本気で、あなたを愛しているから…。
階段を上がりきって振り返る。
すると。
…カタン…カタン…カタン…
階段をゆっくり上がってくる足音。
翔の強い眼差しは、キラキラと揺れていて。
しっかりと、私だけを捕らえている。
「翼、俺はやっぱり、おまえに会ったら…」
そう言って手を差し伸ばされ、身体をも捕らわれた。
そして濃厚なキス。
「…んんぅ…んっ…」
舌先で喉の奥まで入れられて、声が出る。
「んぅぅ…んぁ…」
翔も興奮してなのか、口唇から唾液と声を漏らす。
頭を何度も右に左にと傾げては、時々お互いに視線を合わせてはキスを続ける。
溶けて、膝がガクリと曲がる。
それに合わせて翔も座り込み、それでもキスを止めない。
201号室の扉の前で、翔と私は塀に隠れながら、しばらく濃厚なキスだけで愛を語り合った。
言いたくない嫉妬の言葉。
それを言って、余計に嫉妬する私。
「何だよ、翼も嫉妬?」
私は、頷いた。
「愛してるのは、おまえだけ」
「そう言えば私が素直に、戻ると思ってるの?」
翔は困った顔をした。
「抱いてくれないの?」
翔は、しばらく黙った。
こうやって、いつもあなたから私を困らせていたんだよ?
有無も、言わさず。
強引に。
「……」
やっぱり、何かが違う。
「…なんてね、嘘。翔、私明日も頑張るから。おやすみなさい」
不意討ちで翔の口唇にキスをして、笑顔を向けて、私はさっさと裸足で階段を上がって行った。
翔の中で、また何かが変わっても。
私の気持ちは真っ直ぐ、翔へと向いているから。
だって本気で、あなたを愛しているから…。
階段を上がりきって振り返る。
すると。
…カタン…カタン…カタン…
階段をゆっくり上がってくる足音。
翔の強い眼差しは、キラキラと揺れていて。
しっかりと、私だけを捕らえている。
「翼、俺はやっぱり、おまえに会ったら…」
そう言って手を差し伸ばされ、身体をも捕らわれた。
そして濃厚なキス。
「…んんぅ…んっ…」
舌先で喉の奥まで入れられて、声が出る。
「んぅぅ…んぁ…」
翔も興奮してなのか、口唇から唾液と声を漏らす。
頭を何度も右に左にと傾げては、時々お互いに視線を合わせてはキスを続ける。
溶けて、膝がガクリと曲がる。
それに合わせて翔も座り込み、それでもキスを止めない。
201号室の扉の前で、翔と私は塀に隠れながら、しばらく濃厚なキスだけで愛を語り合った。