あなたが消えない
第20章 永遠は消さない
仕事が終わり、いつものように小説を投稿している例の独身の彼女と、喫茶店でお茶をする。
「ところで、翔さんの消息はどうなの?何か情報は入ってきたの?」
「とんでもない。さっぱり」
「シルバーの軽自動車と薄緑の作業服か。私も色々と心当たりを探してるんだけど。結構、薄緑の作業服って見掛けるから、意外と見つけづらいのが現実」
「ありがとう、ゆっくり探すから平気よ」
「小説みたいに、うまく話が流れていけばいいのにね」
彼女の書いた小説は、とっくに結末を迎えていた。
私と翔がモデルになってる愛し合う二人は、自分の家庭を捨て、ひっそりと結ばれる。
憎まれても、恨まれても、二人は結ばれる定めだったと、心の中を真っ白にして、二人の愛で互いに、心を真っ赤に染めていくのだ。
相手を心から愛し想っている時は、その相手も同じように心から自分を想っていてくれている。
私はその言葉に、自分の心に手を添えて、やっぱり翔が好きだと強く想うのだ。
翔、今、私はあなた想ってます。
届いてる?
私の愛しているっていう想い、届いてる?
言葉に出さなきゃ、届かないならば、声に出して伝えるよ?
「私は永津 翔が、やっぱり好きで堪らないの…。逢いたい、もう一度、逢いたい…」
私がそう呟くと、彼女は返してくれた。
「きっと、逢いに来るよ。今は仕事が忙しいから、もう少しだけ待っていたら、必ず遠山さんに逢いに来る…」
「ありがとう…」
涙が頬をつたう。
「焦らないで、大丈夫」
「…うん、待ってる…」
翔…いつでもいいから…逢いに来てね…。
私は201号室で…待ってるから…。
「ところで、翔さんの消息はどうなの?何か情報は入ってきたの?」
「とんでもない。さっぱり」
「シルバーの軽自動車と薄緑の作業服か。私も色々と心当たりを探してるんだけど。結構、薄緑の作業服って見掛けるから、意外と見つけづらいのが現実」
「ありがとう、ゆっくり探すから平気よ」
「小説みたいに、うまく話が流れていけばいいのにね」
彼女の書いた小説は、とっくに結末を迎えていた。
私と翔がモデルになってる愛し合う二人は、自分の家庭を捨て、ひっそりと結ばれる。
憎まれても、恨まれても、二人は結ばれる定めだったと、心の中を真っ白にして、二人の愛で互いに、心を真っ赤に染めていくのだ。
相手を心から愛し想っている時は、その相手も同じように心から自分を想っていてくれている。
私はその言葉に、自分の心に手を添えて、やっぱり翔が好きだと強く想うのだ。
翔、今、私はあなた想ってます。
届いてる?
私の愛しているっていう想い、届いてる?
言葉に出さなきゃ、届かないならば、声に出して伝えるよ?
「私は永津 翔が、やっぱり好きで堪らないの…。逢いたい、もう一度、逢いたい…」
私がそう呟くと、彼女は返してくれた。
「きっと、逢いに来るよ。今は仕事が忙しいから、もう少しだけ待っていたら、必ず遠山さんに逢いに来る…」
「ありがとう…」
涙が頬をつたう。
「焦らないで、大丈夫」
「…うん、待ってる…」
翔…いつでもいいから…逢いに来てね…。
私は201号室で…待ってるから…。