あなたが消えない
第4章 キスマーク
あれから、しばらく和男とは会話をしていない。
何だか、無理に話す事もないって感じで重い空気が流れたまま次の朝を迎えた。
知らん顔して、相変わらず何も言わずに和男は仕事へと出掛ける。
ゆっくり昼まで眠って、ひらめいたように起きる。
暇過ぎる。
すると、ベランダの下からカタカタと空き瓶の音がした。
私もベランダの窓を開けて、下の階の庭を覗いた。
あっ…、居る。
イヤミな旦那さん、永津さんだっけ。
何となく、振り返って欲しい気がして…。
こっち向け!
と念じると、私の方を見つめていた。
あっ…、バレた。
「こんにちは」
「どうも」
軽く頭を下げた。
「明日、資源ゴミの日なんですよ。夕方から回収してるんですけど、ご存知でした?」
何を言うかと思いきや、資源ゴミ。
思わず笑ってしまった。
「そうなんだぁ、知らなかった」
「回収場所は?」
「全然、知らないです」
私は下を更に覗き込む。
永津さんは、すぐ側まで来て、見上げる。
「よかったら、今夜一緒にどうです?案内しますよ」
「えぇっ、いいんですか?」
「はい」
あっ、笑ってる。
案外と親切で優しいのかも。
第一印象で、人格の全ては決まる!
なんて、見た目だけで。
中身は、まだ分からないか。
何だか、無理に話す事もないって感じで重い空気が流れたまま次の朝を迎えた。
知らん顔して、相変わらず何も言わずに和男は仕事へと出掛ける。
ゆっくり昼まで眠って、ひらめいたように起きる。
暇過ぎる。
すると、ベランダの下からカタカタと空き瓶の音がした。
私もベランダの窓を開けて、下の階の庭を覗いた。
あっ…、居る。
イヤミな旦那さん、永津さんだっけ。
何となく、振り返って欲しい気がして…。
こっち向け!
と念じると、私の方を見つめていた。
あっ…、バレた。
「こんにちは」
「どうも」
軽く頭を下げた。
「明日、資源ゴミの日なんですよ。夕方から回収してるんですけど、ご存知でした?」
何を言うかと思いきや、資源ゴミ。
思わず笑ってしまった。
「そうなんだぁ、知らなかった」
「回収場所は?」
「全然、知らないです」
私は下を更に覗き込む。
永津さんは、すぐ側まで来て、見上げる。
「よかったら、今夜一緒にどうです?案内しますよ」
「えぇっ、いいんですか?」
「はい」
あっ、笑ってる。
案外と親切で優しいのかも。
第一印象で、人格の全ては決まる!
なんて、見た目だけで。
中身は、まだ分からないか。