テキストサイズ

あなたが消えない

第9章 深夜2時のお仕置き

翔は、目隠しされた私の肩に触れて、部屋へと連れて行く。

「翼が旦那と一緒に居たとこ見たら、何だかすげぇ翼の私生活を見た気がして、ムカついたんだ」

翔は、布団の上に私を優しく横にさせる。

本当に何も見えなくて、私はもう翔の小さな声を聞き取るのがやっと。

「だから今夜は、翼に恥ずかしい思いでもして貰おうかなっと思って」

翔は私のパジャマを脱がしていく。

「でも、やっぱり玄関じゃ寒くて可哀想だから、布団の上にした。目隠ししたのは、俺も自分の私生活を翼には、見せなくはないからねぇ」

確かに、見たくない。

嫉妬しちゃうから。

下着も全部はずされて、身ぐるみ一つ。

自分の姿が見えないから、凄く不安。

「上には旦那が寝てるんだから、大きな声出したらダメだよ?静かにね、静かに…」

耳元で囁きながら、先ずは耳の後ろから鎖骨にかけて吸われた。

いやらしい音を、わざとらしく立てて。

…チュッ…チュッ…

「…はぁっ…」

何をされるのか予測もつかないから、身体中がいつもより敏感になってる。

翔の枕からか、翔の私生活の香りがする。

柔らかい布団と翔の身体に挟まれて、もうキモチ良過ぎる。

「翔…好き…」

翔の素肌が身体中に感じる。

胸は胸で。

腕は腕で。

腰も腹も足も。

「ねぇ、感じてる?」

口唇なのか、指なのかも、分からない。

触れられるだけで、身体が逆にそる。

「翼、キモチいい?」

声を出したらいけないと言った癖に、わざと言葉で挑発される。

私は必死で小さく小刻みに、お預けされた犬みたいに息を吐く。

「…はっ…はっ…はっ…はっ…」

柔らかいような、硬いような何かが何度も私の内股を上下している。

それが何なのか、それが今どういう状態で有るのかを、頭の中で想像してしまう。

だから、余計に興奮する。

私の塞がれた暗闇の視界には、リアルに浮かび上がる状況を頼りに、感じる事しか出来なかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ