あなたが消えない
第10章 愛を植え付ける
何でかなんて、分かるでしょ?
あなたが奥さんの元へと、あんなふうに行くからじゃない!
「この先、つらくなるのは、私自身が耐えられないから…」
「嫌だね」
低い声で答えて、首筋にキスで吸われた。
「今ですらも、嫉妬でおかしくなりそうなのに…」
……チュッ…チュッ……
いやらしく吸う音を立てさせて、私を挑発する。
「俺だって同じだ…翼はまだ俺の妻に会ってないけど、俺は翼の旦那を見掛けた…あれで俺のがとっくにおかしくなってる…」
口唇をなぞらせながら、ブラジャーのホックを外された。
「毎日、毎日、俺の部屋の上に翼とその旦那が生活してるんだからなぁ…土日になりゃイラつくくらい翼の旦那の声が聞こえてくる…」
「だって…それは…」
乳首を強く摘ままれた。
「いっ、痛っ!」
「夫婦だから?…じゃあ俺も夫婦だから当然妻に子どもに会いに行くのが当たり前だろうが?」
「いやだ、もう止めて!聞きたくない!」
翔の口から夫婦だとか、妻だの子どもだの…聞きたくない!
私は耳を塞いだ。
「生まれた子どもは、元気な女の子だったよ…可愛くてさぁ…妻にソックリで…」
いやだ、いやだ、イヤイヤ!
聞きたくない!聞きたくない!聞きたくない!
「止めて!止めてよ!…もう、本当に止めて!」
私は、おかしくなって頭を抱えて、座り込んだ。
「聞きたくないよ…聞きたくない…」
嫉妬で涙が流れる。
腹が立って、ムカつき過ぎて、悔しくて、悲しくて、苦しくて!
「…聞きたくないのを、俺だって毎日我慢して生活してるんだ…嫉妬だ、嫉妬…。嫉妬するくらい、翼に俺は植え付けられてる…翼の愛をね…」
翔も頭を抱えて、座り込んだ。
「こんなふうになるだなんて…。もう少し冷静で居られると俺は思ってた。引っ越して来た早々に、うっとうしい奴らだと思って、翼の身体を奪って、引き裂いてやろうかと思ってたのに…」
何て奴なんだ、コイツは。
「本気になってしまった…」
「本気って…」
翔は私を苦しそうに見つめて言った。
「おまえを愛してしまったんだよ」
あなたが奥さんの元へと、あんなふうに行くからじゃない!
「この先、つらくなるのは、私自身が耐えられないから…」
「嫌だね」
低い声で答えて、首筋にキスで吸われた。
「今ですらも、嫉妬でおかしくなりそうなのに…」
……チュッ…チュッ……
いやらしく吸う音を立てさせて、私を挑発する。
「俺だって同じだ…翼はまだ俺の妻に会ってないけど、俺は翼の旦那を見掛けた…あれで俺のがとっくにおかしくなってる…」
口唇をなぞらせながら、ブラジャーのホックを外された。
「毎日、毎日、俺の部屋の上に翼とその旦那が生活してるんだからなぁ…土日になりゃイラつくくらい翼の旦那の声が聞こえてくる…」
「だって…それは…」
乳首を強く摘ままれた。
「いっ、痛っ!」
「夫婦だから?…じゃあ俺も夫婦だから当然妻に子どもに会いに行くのが当たり前だろうが?」
「いやだ、もう止めて!聞きたくない!」
翔の口から夫婦だとか、妻だの子どもだの…聞きたくない!
私は耳を塞いだ。
「生まれた子どもは、元気な女の子だったよ…可愛くてさぁ…妻にソックリで…」
いやだ、いやだ、イヤイヤ!
聞きたくない!聞きたくない!聞きたくない!
「止めて!止めてよ!…もう、本当に止めて!」
私は、おかしくなって頭を抱えて、座り込んだ。
「聞きたくないよ…聞きたくない…」
嫉妬で涙が流れる。
腹が立って、ムカつき過ぎて、悔しくて、悲しくて、苦しくて!
「…聞きたくないのを、俺だって毎日我慢して生活してるんだ…嫉妬だ、嫉妬…。嫉妬するくらい、翼に俺は植え付けられてる…翼の愛をね…」
翔も頭を抱えて、座り込んだ。
「こんなふうになるだなんて…。もう少し冷静で居られると俺は思ってた。引っ越して来た早々に、うっとうしい奴らだと思って、翼の身体を奪って、引き裂いてやろうかと思ってたのに…」
何て奴なんだ、コイツは。
「本気になってしまった…」
「本気って…」
翔は私を苦しそうに見つめて言った。
「おまえを愛してしまったんだよ」