紅桜学園イケメン部!
第18章 目覚めた時には
「うわーズリー。おじょうさん俺にも『好き』って言ってよ」
だ、だから!
とりあえず近くね?
近いよね。
離そうよ、はい。一端離して!
「お前らみなみがいやがってんだろ?」
助けてくれたのは、瑠璃でも要でも無くて、
フライパンを片手に持った優雅だった。
あたしの腕を掴んで、ひょいっと持ち上げる。
片手だけで。
「あ、ありがと」
「いーや?別に」
優雅はあたしの腕をそのまま引っ張ると、キッチンまで連れてきた。
「仮にでも女だったら手伝えるでしょ?
助けた訳じゃなくて、手伝ってもらう為だから」
優雅はやっぱり素直じゃない。