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紅桜学園イケメン部!

第20章 驚愕

僕はごくりと唾を飲み込んだ。
言えない、絶対言えないじゃん。

俺以外にもみんな『ヤバイ』って顔してる。それもそのはずだ。


確か昨日も
『中西みなみ可愛いよな』
とか言った男子達を、
要と拓己でボコリに行ってた。


俺以外にもさすがにマズイと思ったようで、みんな黙り込んでしまった。

もしそれがバレたら、みなみちゃんは怒り出しそうだ。

『あたしの事そんな風に言う奴なんていないから。そう言い訳付けて自分が殴りたいだけでしょ?』

とか言われそうだ。

余計にみなみちゃん怒ってるし、
しょうがない。僕が人肌脱ぐか…。

「みなみちゃん。
もしかするといつも俺達に巻き込まれてるじゃんか?その所為で女子にも目の敵にされてるじゃん?

それが可哀想だなぁーっていう同情票で入ったのかもよ?」

絶対無いけどね。

みなみちゃんは自分で気付いてないけど、凄く魅力的だもん。

美人なくせして驚く程さっぱりしてるし、ネチネチした女子よりずっといいじゃないか。

天然過ぎてびっくりするよね。
自分で男だと思ってるんだもん。

モテないとも思ってるようだし。
まぁーそこが良いところなのかな。

いい加減気付いて欲しいけど。

「それはそれで泣けるわね」

溜息付くみなみちゃんに謝りたいのを我慢する。

みなみちゃんは話題にそれてくれたから、優雅が僕にガッツポーズした。

…もちろんみなみちゃんに
見えないように。

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