テキストサイズ

紅桜学園イケメン部!

第30章 公開告白の裏側



しーんと静まり
かえったステージ。

ゆっくり拓己が
あたしを離す。



「キスってフリだけでイイんだよねぇ?じゃぁこれでいい?司会者さん?」




拓己はダルそうに
司会者にそう言った。





「えっ…でも――」




丁度客席からはフリかフリじゃないか分からないような角度だけれど、司会者からはばっちりしているのを見られている。





『よかったぁ…フリかぁっ』
『ホントホントッ』




だからちょっと驚いたようにしていた司会者も、理解したようであたし達をステージから降ろしてくれた。



多分、本気でキスした事がバレたら、あたしが女子達に苛められるから、ワザとそう言ってくれたんだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ