紅桜学園イケメン部!
第6章 キラキラしてる
要がやけに大人しいな。
そう思って要を見ると、その視線は重なり合う。
・・・要は無言であたしを見てる。
あたしと目があっても、決してそらさない。
その所為であたしもそらせない。
見つめ合ってるだけじゃ変だから、取りあえず声を掛ける。
声は騒いでて届かないから、口パクで。
『どうした?』
首を傾げる仕草をしてみせる。
『―――』
ピー
試合はスタート。
口パクも途中までしか分からない。
『みなみ』
確かに口はそう動く。
名前を呼ばれて、何故かドキドキした。