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オレンジkiss

第31章 ★偶然

千尋―side―


「五十嵐君…?」

学校の帰り、偶然、五十嵐君に会った。

「おぉ!伊吹さんじゃん♪」

私は、五十嵐君の傍に駆け寄った。


「久しぶりだね!…ていうか、千尋でいいよ?」


「そだね!んじゃ、遠慮なく♪俺も、幹太でいいよ」

こんな風に、2人で並んで帰るのなんて初めてだ。


「幹太君………………手紙……読んだ?」


私がそう訊ねると、幹太君は、眉間にシワをよせた。


そして、寂しそうな顔をした。

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