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きょうどうせいかつ。

第4章 ひめはまおうに ささやいた。


「では、百歩譲って、そのような事が可能だったとしましょう。しかし、問題がもう一つあります」

「何でしょう?」

「魔族は危険だ、という印象はどうなさるおつもりですか?」

姫は、全く考えていなかったのか、ぽかんと口を開けて、当惑している。

「ま、魔族は、危険な方達ではありません……ですよ?」

「それは姫様の主観です。論理的証拠がありません」

「ええ……。そのような事を言われましても……あ! そうですわ」

姫は突然立ち上がり魔王にひそひそと耳打ちした。

「ふふ……。勇者様、ゲームをしませんか?」

「ゲーム?」

「はい!」

何か企んでいるという事は分かった。
しかし勇者は、姫の考えに乗る事にした。

「いいでしょう。お受けします」


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