テキストサイズ

ふたりのカタチ

第3章 マズい

『泊まる』の一言で妙に緊張したせいか
一気に酔いが回ってしまった

「風呂の準備してくるから、まったりしてて、かず」
「おう!サンキュ、亮太」

頭の上でそんな会話がされていたが
あまりついていけなかった…

「あやねえ?少し酔った?ハイ、これ」

そう言いながらコップの水を渡してくれる

「オレのこと亮太から聞いてなかったの?」

もらった水を一口飲んでゆっくり話し始めた
「亮太からの話が私の中で勝手に変換されてて…テレビの仕事って…ざっくりした感じにインプットされてて…」
「それはまた…ざっくりだねー(笑)」

あははと笑ったあとで
「でもテレビ見てオレって気づいてくれたんだって?」

え!?と顔を見たら
妙に色っぽい口角がニヤリと上がった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ