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ふたりのカタチ

第5章 言えないキモチ

私の手をとって
可愛らしい目で真っ直ぐに見て
「ホントだよ」って…
少し低い声が本気なのかもって思えたけど…

弟の友だち
年下
幼なじみ
……少し特殊なお仕事……

どれをとっても
「じゃあ付き合っちゃう?」なーんて
軽く言えないよ

もう少し若かったら
そんなことも気にせず言えていたのかもね

「かずちゃん…」
「ん?なぁに?あやねえ…」

ずっと下を向いたままだった私は
私の手を握ったままの可愛らしい手から
腕…胸元…首…口元…と視線を上げていった
きちんと目を見て「ごめんね」って
言うつもりだった

それなのに……
少し上がり気味の口角と
その下にあるホクロが妙に色っぽくて
思わず自分からキスしてしまった…

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