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ふたりのカタチ

第5章 言えないキモチ

昼休憩になりリビングに戻ってきた弟に
軽く挨拶し「じゃあ、戻るわ」と
かずちゃんは立ち上がった

「かず、式のことで連絡とることあるだろうから、姉ちゃんの番号入れてってくれる?」
「お、そうだな」

ちょっとだけ嬉しそうに見えたかずちゃん
そして弟に小さくサンキュって言ってるのが
口の動きでわかった

「おじゃましましたー」
「またな。ピアノの練習よろしくー」

おう!と言いながら
スニーカーの紐を結ぶ後ろ姿を
リビングのドアからこっそり見ていた

「あやねえ、またね!!」
「う、うん…またね」

弟に見破られないように
普通に振る舞った…

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