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ふたりのカタチ

第6章 出せない答え

あやねえに振り向いてもらうには
もう少し時間がかかりそうだった

でもわかってもらいたくて
好きって言ってもらいたくて
歌う予定にしてた曲をやめて
短いけど新しい曲を作り始めた

楽屋にキーボードを持ち込み
メロディを探っていると
どんどん伝えたい言葉が出てきて
曲作りはすごく楽しかった

「どうしたの?次のアルバム用?」
「違うよー。これはね、特別な人用♪」
「あー!幼なじみの式で歌う曲?」
「式で歌うけどお嫁さん用ではありませーん♪」

翔さんの頭の上に?がいっぱいだ(笑)

「あははは♪好きな人に歌うの♪」

笑って答えると
翔さんの?が!になっていた

「うまくいくといいね、曲も…その人もさ」

そう言うと肩にポンと手を置いてくれた

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