秘密の蜜は甘い
第5章 ただ呆然と
無理矢理抱き上げられて抵抗する間もなく、体育館に連れてこられた。リクがすぐにコートに戻った所で、試合は再開した。
あたしは完全に圧倒されていた。
・・・なんだ、これ?
「リクくぅ~ん!」
「きゃああ!」
まるで、アイドルだ。
…っていうか、声援はお兄ちゃんに負けていない。体育館だから尚更大きく聞こえるくらいだ。
…お兄ちゃんの方が凄いもん。
絶対絶対凄いもん。
すご…『きゃあああああ!』
リクがシュートを決めた所で、声援は尚更大きくなった。どうやら背番号5は伊達じゃないらしい。
寧ろキャプテンより目立っていると思っているのは…気のせいか?