秘密の蜜は甘い
第9章 駄々をこねて
「ねぇーお祭り行きたい」
「…その前に起きろ」
今日の朝起こす当番は、
リクみたいだ。
呆れ顔でこっちを見てる。
…それもそうか。
ベットの上で寝っ転がって約5分。
いつもなら布団から剥がされるのに、今日はリクがリクじゃないみたいで怒らないから、あたしもそれを良い事にそのままベットの上でダラダラしていた。
ご立腹な様子だけど、
…何かいつもと違う。
「リク、朝から変だけど
…どうしたの?」
「…べっべつに?」
明かに声が裏返るリクを、疑いのまなざしでじーっと見つめる。