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君の笑顔

第32章 帰ってきた親友 ~ウラ~

「本当なのか…?」

誰に向ければいいのか分からない嫉妬心が溢れながら優を見る。


「うん、本当。」
にこっと爽やかに笑う。



「でも、問題ないはずだろ?」
優はまだ顔が赤い片野に近寄る。


「片野、まだ俺のこと好きだよな…?」


優の言葉に周りのやつらがザワザワとする。


「それは…」

うつむく片野。


みんなが片野の答えを待っている。



キーンコーンカーンコーン


「あ、もう授業始まるから、」



タイミング悪くチャイムがなり、みんながガタガタと自席に戻る。


「ほら、優、戻るぞ席。」

呆然と立ち尽くす優の背中をポンと叩く。



「片野、好きなやついるの?」


俺の声を無視して優は片野に詰め寄る。


「だ、だから…もう授業が始まっちゃうって」
目を合わせずにはぐかす片野。



「お前しつこいよ。」

陽介が脇から優に言い放つ。



妬いているんだ。



陽介も俺と同じ。



このタイミングで現れた優にどうしたらいいか分からないんだ。


「ちっ」

優はあからさまに舌打ちをすると、自席に座った。

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