君の笑顔
第42章 憂鬱 ~片野和泉~
なんか私、いつもウラに手を引かれてる?
「おい、何笑ってんの?」
はっと気付いたら、
ウラがこっちを怪訝そうにみていた。
「いや、なんか私よくウラに手を引かれるな、と思って」
私がそういうと
ウラはみるみる顔を赤くした。
「確かに……俺ってちょっと強引だよな…」
そういって私の顔をじっとみて来た。
「全然いいんだけどねっ」
少しシュンとするウラの様子を見て変なことをくちばしってしまった。
私は少し照れていると
ウラはニッと笑って
ならいいや。
と言った。
うん、やっぱり、
ウラの笑った顔はいい。