テキストサイズ

君の笑顔

第51章 ただ伝えたい ~片野 和泉~

びゅーっと風が吹いて枯れ葉が道に落ちる。


「寒いねぇ~」



私がそう言って、身をすくめると、


陽介は自分のマフラーをほどいて私に巻き付けた。



「ど?」


私は恥ずかしすぎて、どうにかなりそうだった。


「う、うん。温かい。」



そういうと


陽介は黙ってまた歩き始めた。


そのあと、


「なんかバカップルぽいな…。」


と顔を赤らめた。



「プッ」

私が吹き出すと、陽介はみるみる顔を赤らめて


「なに笑ってんだよ!」


といった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ