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彼と心と体と。

第29章 無似



キスをしているとき、目を開けてみた。

目を閉じた拓海が見える。



この人に悩みなどあるのだろうか。



きっとある。

抱えている寂しさも、もどかしさも。


あたしは知っている。

ほんの一部でも拓海を知っている。




あたしも拓海も、お互いの前では飾らないのだ。

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