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彼と心と体と。

第37章 不機嫌と優しさ


再びくわえ、上下に動かす。
前後に頭を動かすことに疲れを感じる。

止まって休憩していると、拓海の大きな手があたしの後頭部を優しく撫でた。
内心驚いたが、黙っておくことにした。



いつも通りに、いや、少しだけ優しくされてその日は終った。






一年後、あたしたちはどこにいるのだろう。
どんな関係なのだろう。

すっかり他人になっているかもしれない。


ねぇ拓海。
あたしたちが今こうして居られることって、奇跡じゃない?

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