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彼と心と体と。

第39章 離別


それでもまだ全て消してしまうことに抵抗を感じる。
自分の弱さを思い知る。


何年も見てきた。
何年もそばにいた。
何年も好きだった。


それがもたらした弱さに打ち勝つ術はいくらでもあるはず。
大丈夫。



ほんの数ヶ月、それで拓海の何を知っているの?
彼女の何を知ったの?
あたしが知っている拓海を知らないくせに。
教えてあげたいくらいなのに。



きっと壊れる。
拓海と彼女の関係が壊れる。
あたしと拓海のも、ね。

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