僕等の恋愛事情
第4章 先輩
「那智先輩…ずっと好きでした」
那智先輩はびっくりした顔をして優しく微笑んだ
「泣きながら告白するなよ、ごめんな」
そう言って那智先輩は私の涙をその綺麗な指で拭った
「ダメ、なのは、わかってました…でも、言いた、かった…」
「ん、ありがとうな」
那智先輩は優しくそう言って私の頭を撫でて帰っていった
私はその場にしゃがみこんだ
好きだった
中1のときからずっとずっと好きだった
1回彼氏を作ったけどやっぱり好きだった
那智先輩だけが好きだった
私は、多分、那智先輩を諦められない
そんな気がした