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僕等の恋愛事情

第5章 転校生




「中田おはよー」

「おー」


仁村が朝1番に挨拶してきた
なんか聞きたそうにしている


「なに?」

「へ?」

「ずっとこっちみてんじゃん」

「あ、うん」


ホントにそっくりだなぁ…

アイツも何か聞きたいときずっと見つめてきた

それが可愛くて仕方なかった


「あの…昨日どこ行ってたの?」

「はい?」

「部活おわったあと」

「あー、第2音楽室」

「なんで?」

「なんとなく。落ち着くし」


仁村は納得したのか大人しく前を向いた



「…そっくりだな」

「え?」


しまった。
声にだしてしまってたようだ


「なんもない」

「気になるー!!教えてー!!」


しつこいなコイツ


「わかったわかった」

「やった」
 カトウ マリ
「加藤真里。お前によく似たやつだよ」



仁村は頭に?を浮かべていた
そりゃそうだ


「俺の大好きだった人」

「え?…過去形?」

「ん、過去形」



そのあとはたくさん生徒が入ってきたから話をやめた



過去形…だよ



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