テキストサイズ

ポーカーフェイス

第5章 視聴覚室で

なんだ、そういうことか。


私は小さくそうなんだ、と呟いて、持っていたお弁当を広げ始める。


「げ、この状況で弁当食う?」


千里は笑いを堪えているのか、肩を微かに揺らしていた。


「だって私、千里のせいでお昼食べてないんだもの。そのためにここに来たんだから」


そう、元はと言えば、全部こいつのせいなんだから。


「へぇー、俺のせいなの?」


千里は意味ありげな含み笑いを私の耳元でする。


だから私は思わずビクッと肩が上がる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ