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赤い印

第15章 壊れる関係。

「雄治!」
重い扉を開けると、前方に
男子生徒の姿がある。

「雄治…」
鉄柵に腕をかけて遠くを見ている。
呼んでも、振り返らない。

私は雄治の右隣に立って、
雄治の顔を見上げた。

「雄治。どうしたの?」
「…。」
「雄治。」
「…。」
答えがない。

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