はれのちくもり
第2章 1歩目 わたし
『はーい、帰りの会するよ~。あ、その前にテスト返すぞ~』
げっ、テスト…。
この世で一番嫌いなテスト。
どうせ赤点だ。
『東條日和~』
「は~い」
…うん!やっぱりね!
そりゃあ分かっていたよ?うん、分かってはいたんだけど…
5教科中3教科赤点だなんてあんまりじゃないかーー!!
「はぁー…」
「なぁ、日和~」
「なに?」
「テストどうだった?」
聞くな!そこに触れるな!
「そこ聞かない。」
「えー、なんでだよ~ 俺ら11年間の付き合いだろ!」
「あのね~ あなたとわたしの頭は違うの!あなたは頭いいから良いよ?でもわたしなんか本当に正真正銘のバカなんだからーー…ぐずっ」
「なんだよ~。教えろよ」
「むっっり!!」
「ちぇっ」