
先生が教えて。
第15章 気持ち
ペットボトルに口をつける。
「っ…」
口の傷の痛みに、顔をしかめた。
痛い…
まぁ、一日で治るわけないか。
別にできてしまったものは仕方が無い事だ。
しかし、私が嫌なのが…
傷口が痛む度、嫌でも神田の事を思い出してしまうという事。
学校でどんな顔して神田を見れば良いの?
しかも最悪な事に一時限目から神田の数学の授業が入っているのだ。
朝っぱらから、昨日あんな事をしたきょうしの授業を嫌でも何食わぬ顔をして受けなければいけない。
私にとってこれほど無い屈辱だった。
