先生が教えて。
第15章 気持ち
すると神田は、私の腕を掴むと
無理やり私を立たせて、資料室にある大きな本棚の裏まで連れてきた。
ドン
神田は私を囲む様にして本棚に手をつく。
「愛梨は、どう?
俺の事好き?」
「はっ…」
「本当の事言ったら
ご褒美あげてもいいけど?」
「な、なにそれ、」
「どうなの?」
真っ直ぐな視線で見つめられ、息が詰まる。
ご褒美って、なんなの?
神田の気持ち?
それとも前みたいな…?
「ほら、言ってみ?」
気づいてる、神田は私の気持ちに。
なのにわざとこういう聞き方をしてくるんだ。