先生が教えて。
第23章 突然の別れ
おかしいなぁ。
私はちゃんと伝えたはずなのに。
総司だって私には伝えてくれていたはずなのに。
全部嘘だったのかな。
あの指輪に込められた意味も全部…?
「小鳥遊、落ち着いて聞いてくれ」
「…?」
「あいつは、お前が嫌いになって置いて行った訳じゃないんだ。ちゃんと理由があるんだ。
信じてくれ。
あいつから伝言を預かってる。
伝えさせてくれ。
ーーー愛梨
必ず迎えに来るから待ってろ」
石井先生はそう言ってはにかむと
あいつも苦労するなぁ
と呟くと、私の肩をポンと叩いて職員室を出て行った。
私も慌てて後を追う。
「石井先生っ」
「ん?」
「今の言葉、信じて良いんですね?」
「当たり前だろ。
俺はさ、お前達の関係を認めた訳じゃないけど応援はするよ。
小鳥遊、俺からも頼む。
あいつの事を信じて待っててやってくれ」
「…はいっ」