先生が教えて。
第34章 新しい
ガラッ
女子たちに話しかけられつつも
なんとか振り切ってきた総司が
教室から出てきた。
「ねー先生、どーなの?」
きっとさっきの質問の内容だろう。
廊下で立ち止まって男子生徒に話しかけられている私と、丁度歩いてきた総司がすれ違った。
私はほくそ笑みながら
「ふふ、いるわ。
とってもかっこいい、年上の彼氏」
総司が、肩を揺らした。
「えええ、まじですか〜」
「じゃあその指輪も彼氏から?」
「ええ、とっても大切なの」
私はケタケタと笑いながら
総司がどんな表情をしているか
内心ニヤニヤして
男子生徒たちの質問に答えた。