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先生が教えて。

第11章 放課後

最悪。



裕太が私にベタベタくっついてくるせいで、すっかり私たちは彼氏彼女の関係だと勘違いされてしまった。



「愛梨~、一緒に帰ろうぜ」




「もう道分かるでしょ?一人で帰りなさいよ。というか、あんたは部活があるでしょ!」



私は帰宅部なので、裕太と帰る時間は当然ズレる。




「はぁー、残念」




残念そうに俯く裕太を見ると、ちょっと罪悪感が…




多分これは小さい頃からの名残だろう。




小さい頃は弱っちくて、よく私が助けてあげてたっけ…




じゃなくて!!!!!





「演技は辞めて。とにかく私は帰るから」




「ばれたかー」




「じゃあさよなら」




肩をくすめて笑う裕太を背に、私は教室を出た。




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