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My dearest

第48章 約束


今 さよならを告げるように 
終わりの賽は投げられた
さぁ 
二人の約束に幕を下ろそう

運命に導かれるかのように 
僕等は別々の道へ進み
そして大人になった
あの日 
交わした約束を
君は今も覚えていますか…?

在りし日 
初めて手を繋いだ公園で
今僕は一人君の面影を探している
そうだ…
あの時『10年後も一緒にね?』なんて
君は言っていたよね

今 さよならを告げるように 
終わりの賽は投げられた
けして伝わる事の無い愛を君に歌うよ
『忘れはしないよ』
なんて言葉がまだ
胸の奥深くに閊えたまま
叶わなかった未来を紡ぐ 
儚く淡い約束

僕等はそれがけして
叶わないモノなのだと知りながらも
「またね?」なんて 
果たせもしない
薄情な指切りをした

どんなにささやかな幸せでさえ
いつかは壊れてしまうものだから
それならば
「もう何にもいらない…」と

そう強く思ったはずなのに
未だに君の顔も君の名前も 
頭から消えてはくれなくて
最後に優しい嘘をついていた
君の言葉が頭から離れないんだ

人は何も無くさずして
“大切”という言葉の
真意には気付けない
あの時 僕たちは一体何を得て
そして何を失ったのだろう?

そして僕はまた思いだすんだ
戻れるはずもない
過ぎ去りし懐かしい日々を
ねぇ 今年でもう
10回目の花も咲いて
散っていったんだよ
もしも 
この未来が
免れえぬ運命って
やつなのだったとしても
君に出会わなければよかったなんて 
思えないよ…

今 さよならを告げるように 
始まりの賽は投げられた
最後に 
伝わる事の無い愛を君に歌うよ
君の事 
君といた時間の事
些細な思い出も 
何もかも全て
約束と共に幕を下ろそう
君と過ごしたかけがえのない青

夕闇 
消える影と思い出 
僕等の青色

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