グ ロ テ ス ク
第10章 ライアン4
相手が過呼吸を起こした。
普段の俺なら多少心配するかもしれないが
今は状況が違う。ゲームだ。
相手を見ると苦しそうに胸を抑えていた。
呼吸の苦しさからであろうか?
足に刃が刺さりはじめようとしている事に
気付いていない。
--次の瞬間--
「ぎゃぁぁぁああああああ」
足に刃が少し刺さりはじめていた。
血が流れる。過呼吸を忘れたかの様に
必死に呼吸している。
呼吸をするにつれだんだん刃が食い込む。
血が流れてゆく。
顔を青くし汗と涙と鼻水を流しながら
気を失った。
俺の勝ちだ。
俺は嬉しさのあまり雄叫びをあげた。