ドリームSEXカフェ
第21章 子犬を探して
『知らない人に…迷惑かけたくないの…』
「お姉さんの弱い所…寂しいって思ってることも…全部、聞いたよ。知らない人ではもうないでしょ?』
勉はあどけないが瞳はキリリとして一人前の男を匂わせる…
『…そう…ね…
勉君を犬だと思って話してたから…』
「だよね…そんな気がした」
私たちはクスクスと笑い…見つめた…
そして…どちらかとなく…
唇を重ねた…
チュッ―――――…
私は着ぐるみの毛をギュッと掴んで…勉の唇を感じた…
唇が離れ…鼻と鼻がくっつく距離で見つめ合った…
勉の瞳は…子犬のようだった…
かわいい…でも、強い…
私は…なぜか安心していた…
「お姉さん…名前…は?」
『真紀子…前川 真紀子(マエカワ・マキコ)
歳は…貴方のかなり上よ…32歳…』
「ふ〜ん。32に見えないね。綺麗、綺麗!
一目惚れだし…歳は関係ないから!」
『え…』
驚いている私に勉はチュッとキスをした…
ドキドキしたが…夢だったと思い出した…
一時でもいい…
現実を忘れてたかった…
「真紀子さん…現実から逃げるな。
貴方は変われる…変わるんだ。ここで俺と出会って、変わるんだよ!!!」
『…勉君?』
「俺のおふくろも…
買い物依存症だったんだよ…
でも、父親と乗り切ってた!!!
いつも寄り添って、話し合って!いつも二人で…
だから…真紀子さん…俺が寄り添ってあげる。話を聞いてあげる!!!
俺を…見つけて…側において?」
私は勉の強い気持ちに…涙が出ていた…