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こころのパズル

第10章 闘い

少し高台になってるからか、月明りが近くて、
菜奈の顔がハッキリわかる


怒ってる風でも、悲しい表情でもなくて…

もっと…深い深い…全てを受け止めているような、
強く、凛とした顔。


ふっと目を向けられ、視線がぶつかる。

「隼人が守った たまみちゃんが…またあいつの手を墜ちるのが、許せなかった。」

「なにも覚えてないたまみちゃんが憎かった!」

「ふざけんな!って何度も何度も思った。

自業自得だって。」


「でも…

ほっとけないんだよ…!!」

「憎くて、大っ嫌いで、たまみちゃんなんていなくなればいいって思ってたのに!



隼人が…それを許してくれない。」


「あたしは、死んじゃった隼人にまで…優しい元カノって想われたいのかな…」


ふわっと笑った菜奈は、

息も出来なくなるくらい

綺麗だった。


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