こころのパズル
第5章 呪縛
「珠美、愛してる。」
彼がそう言って
優しく髪にキスをする。
あたしはその言葉に酔いしれる。
形のいい唇が
何かを囁くたびに
あたしの頬は
簡単に赤く染まる
少し冷たい指先が心地よくて
その指の行く先に身を任す
頬に触れてたそれは
首筋へ
鎖骨をなぞり
簡単に
あたしの膨らみへと到達する
甘い吐息が漏れるのを確認すると、
指先は動きをとめる
「どうして欲しい?」
妖艶な瞳であたしを煽る
「…やめ、ないで…」
彼の指先が
あたしの肌をすべって
敏感な場所へと動きだす
「こんなに濡らして…
どうして欲しいの?」
「…っ」
「ちゃんと言わなきゃ」
「さ、触って…?」
触れられるだけで
ドクンと
熱いもの溢れてしまう
「いやらしいカラダ…」
お願い…
嫌わないで…
あたしを受け入れて…
゛タマ ゛
邪魔しないで…
゛タマ ゛
ダレ…
゛タマ ゛
もう、
呼ばないで…
「んっ…は、ぁぁ…!」
「誰のこと考えてるの?」
優しく触れてたはずの指が
突然、別の生き物のように激しく暴れだす
「ね、珠美?」
内側を抉るような動きに
快楽なのか痛みなのかさえ分らなくなって…
「珠美…壊したい。」
そう
囁いた瞬の言葉は
あたしの耳には届かない。