嘘х恋
第8章 僕の気持ちは…。
「行こう!」
強い力で腕を引っ張られ、
固まっていたカラダが動き出す
少しひとの少ない場所まっきて、ハッと我に返った。
「葵くん…」
心配そうにうつむく園田
『…ごめん。』
「へへっ なんで謝るの?」
うっすら涙を浮かべて笑う
「なんかこっちこそゴメンだよ~…
葵くんの…好きな人…?」
今にも溢れそうな涙を必死に堪えて。
あぁ。なんで園田はこんなに鋭いんだろう…
もっとバカで、鈍かったら良かったのに…
「あのね、
今はちょっと、
笑えないや…」
それは
消えてしまいそうな声で、
思わず、
ギュッと抱き締めた…。